コラム

非接触・非対面で温度を検知できる。スマホ・タブレット型の検温器とは。

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検温の実施が長期化している中で、検温器に対する課題も明確化されてきています。施設や店舗で多く見かける、ガンタイプの検温器は非接触で手軽に検温が可能ですが、対面・有人での実施が必要になるといったデメリットもあります。そのため、非接触・非対面(無人)で検温ができるスマホ・タブレット型検温器の導入が進んでいます。

では、スマホ・タブレット型の検温器はどのように温度を検知しているのでしょうか。今回は、スマホ・タブレット型検温器の特長やメリットについて解説します。

スマホ・タブレット型の検温器ってどんなもの?

スマホ・タブレット型検温器とは、スマートフォンやタブレットにサーモグラフィカメラなどを装着して温度を検知できる機器です。非接触・非対面で使用できるため、手間と時間をかけずに温度検知が可能です。そして、新型コロナウイルスの感染拡大により、検温を頻繁に実施するようになったことで、多くの施設や店舗から注目を集めています。

スマホ・タブレット型検温器の特長は?

スマホ・タブレット型検温器の主な特長は以下の7つです。

1.非接触・非対面で温度検知ができる
スマホ・タブレット型は、非接触・非対面での温度検知が可能です。対面する機会を減らすことができ、感染リスクを低減できます。

2.無人で温度検知ができる
スマホ・タブレット型検温器は、温度検知を実施するための人員を用意する必要がありません。導線に設置していれば、来訪者に自ら温度を検知してもらうことが可能です。人件費の削減にもつながります。

3.時間がない場面でも高速で温度検知できる
従来の検温は、実施の説明などを含め、一人に対し数十秒かかる場合があり、多数の人が出入りするような商業施設への導入には不向きでした。スマホ・タブレット型の検温器であれば、1秒程度での高速な温度検知が可能です。

4.マスクを外す煩わしさがない
画面に顔を向けることで、マスクを着用したままでも温度検知が可能です。来訪者がマスクを外す手間を省くことができます。機器によってはマスクの有無も検知できます。

5.設置が簡単
検温器に付属する自立スタンドなどに設置するだけなので、簡単です。初期設定をきちんと実施すれば、日々複雑な操作を行わなくても温度を検知できます。

6.顔認証機能を使用できる
機種によりますが、顔認証機能を使用して温度と個人を紐づけることが可能です。無人での運用時に、異常な温度が検出された際に役立ちます。

顔認証型の検温器について詳しくは、こちらの記事もご覧ください。

7.データを残せる機種もある
検温器の機種によっては、検知結果をアプリで管理できるものがあります。継続的に結果を把握できるため、体調管理に役立ちます。

導入すると何が変わるの?

スマホ・タブレット型の検温器によって何が変化するのか。詳細を見ていきましょう。

1.スムーズに温度を検知ができ、検温時の混雑が緩和する。
スマホ・タブレット型の検温器は、一人に対しての温度検知時間が短く、施設へのスムーズな入館が可能になります。とくに多数の検温が必要な場面に活躍するでしょう。
複数同時に温度を検知できる機種では、さらにスムーズな入館が可能です。

2.お客様への安心につながる。
多数の人が出入りする場所では、コロナ感染のリスクが高くなるため、お客様が不安に感じます。しかし、スマホ・タブレット型の検温器を導入することで、異常温度の検知やマスク着用の有無を確認できるので、施設を安心して利用いただけます。

3.顔認証機能がある機種だと、顧客や社員の管理もできる。
顔認証を活用して、検知した温度と顧客や社員情報との紐づけも可能です。
○誰が ○いつ ○どこで ○何度だった
という履歴を残しておくことで、接触履歴の確認にも役立ちます。

顔認証型の検温機について、こちらの記事もご覧ください。

4.AI技術を用いた機種は正確な検知ができる。
画像認識AIで人の顔の位置、額の位置を特定し、その温度を赤外線センサーにより取得。AIで環境温度(室内温度など)と掛け合わせて推測。正確な温度検知が可能です。

スマホ・タブレット型の検温器はどんなものがいいの?

たくさんの機種があり、価格帯も様々なスマホ・タブレット型の検温器。正確さはもちろんですが、その他、選ぶ際のポイントは以下の4つです。

ポイント注意点
設置方法 設置スペースがコンパクトか。専用のスタンドやドアなどに固定する器具は付属しているか。
温度異常時の動作 アラートが鳴る、表示される、入館を抑制できるなど、無人運用ならではの機能が搭載されているか。
検知速度 顔を機器に近づける時間など、カタログには記載されない、温度検知工程全体の速度が速いかどうか。
自動記録 温度に異常があった場合の自動記録などがあるか。この機能は感染者が出た場合に、接触した可能性のある人の特定に役立つ。

他にも複数を同時に温度検知できる機種や、顔認証との併用で勤怠システムと連携できる機種もあります。必要な機能を検討したうえで、使用環境に適したものを選ぶことをおすすめします。

運用方法を解説

スマホ・タブレット型の検温器を導入する場合、運用方法を理解していないと十分な効果は発揮できません。以下が運用する際のポイントです。

1.移動導線に目立つように検温器を設置する
検温器を設置していても気づかれずに入館される可能性があります。屋内のフロントや来訪者の方に分かりやすい場所・移動導線に機器を設置するようにしましょう。

2.注意書きを用意する
検温を促すために注意書きを行うことも大切です。記載する内容は、新型コロナウイルスの感染予防など、来訪者に温度検知を実施した方が良いと思わせるような内容にしましょう。また、検知方法を記載すると親切です。

3.正確な検温に適した距離を示す
検温器ごとに温度検知に適正な距離は異なります。そのため、検温器の前方の床に適正距離を示すなど、目印を付けておきましょう。

4.体温計を用意しておく
異常温度が検知された場合、体温計で計測する必要があります。体温計を用意しておきましょう。

体温計と検温器の違いについて、こちらの記事もご覧ください。


スマホ・タブレット型の検温器は、非接触・非対面(無人)で検温を実施したい場合、適した方法のひとつといえます。素早く温度検知を行えるため、多数の人をスムーズにスクリーニングする場面にも役立ちます。特に、人の出入りが多い施設のエントランスや、マスクを外す機会の多い飲食店への導入がおすすめです。

検温は、新型コロナウイルスの感染予防に対して重要な確認事項です。人員負荷が少なく、スムーズな検温を実現できる機器選びを心掛け、感染リスクを少しでも減らしましょう。

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