コラム

シングルサインオン(SSO)を導入するポイントを解説!自社にマッチしたシステムを選択しよう。

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利用するシステムが増加するにつれ、ログインの手間やアカウント管理の負担は無視できないものになってきます。
シングルサインオンを導入することでこれらの負担を軽減するアプローチが一般的に行なわれていますが、これからシングルサインオンを導入する場合はどのようなことを検討すれば良いのでしょうか。

この記事では、シングルサインオンが有効に利用できるケースの紹介や費用感、導入時に意識したいポイントを紹介します。

シングルサインオン(SSO)の導入が有効なケース

シングルサインオンにより、多くのメリットを得られるケースを紹介します。
※この記事では、以下の本文中でシングルサインオンを「SSO」と表記します。

ログイン作業が多い

複数の社内システムやクラウドサービスを活用しており、作業の度にログイン作業が必要となるケースです。
連続した作業でも細切れにログイン作業を求められ、効率や集中力に悪影響を及ぼしている可能性があります。

SSOによりログイン作業を削減することで、このような課題を解消することに繋がります。

管理するアカウント情報が多い

こちらも利用するシステムやサービスの多さに起因します。
IDやパスワードといったアカウント情報は原則的に従業員個人が管理します。パスワードの複雑さや使い回しの防止、辞書や個人情報に紐付く文字列の禁止など、設定する情報には一定のルールを設けることが一般的です。

これらのルールによりセキュリティは向上しますが、アカウント情報を間違えずに入力することは従業員の負担ともなり得るでしょう。

SSOであれば管理するアカウントが絞られ、従業員の負担軽減や入力間違いによるアカウントロックを避けることに繋がります。

クラウドサービスの活用が多いまたは増加予定

近年ではクラウドサービスの利用が急速に広がっており、ログイン作業が必要なシーンは増加していると言えます。
SSOにより複数のサービスをスムーズに利用することで、生産性の向上を見込めるでしょう。
特にSAML方式のSSOはクラウドサービスとの相性が良く、利用する企業が多くあります。

SAML方式については、こちらの記事でも詳しく解説してします。
併せてご覧ください。
▶︎ 柔軟なシングルサインオンを実現するSAMLとは?仕組みやメリット・デメリットを徹底解説!

「ログインの回数を減らすこと」が主なシングルサインオンの効果です。
ログイン関連の手間が気になっているのであれば、一定の効果を期待できます。

シングルサインオン(SSO)導入の費用感

SSOの導入は、SSOを実現する外部サービスを利用することが一般的です。
導入の費用感やコストの考え方の一例を紹介します。

費用感

イニシャルコスト
組織独自の要望に合わせた要件定義が必要な場合、100万円程度が相場となります。
サービスが提供する仕様に沿って利用する場合は、初期費用無料も珍しくありません。
ケースに応じて対応するために、実際の費用については問い合わせが必要となるサービスが多いため、選定フェーズで情報収集する必要があります。

ランニングコスト
多くのサービスでは、SSOを行なうユーザー一人あたりの料金がランニングコストとして必要となります。
サービスにより異なりますが、100~500円/1ID程度が相場とされています。
ほとんどのケースでIDの使い回しは推奨されないため、システムを利用する従業員数*ID単価と考えましょう。

シングルサインオンによるコストメリット

SSOを実現するためには、上述の費用が基本コストとして必要になります。
ただし、単純なコスト増ではなく、従業員の工数削減や生産性の向上も視野に入れて検討する必要があります。
利用するシステムが少なくログインを行なう頻度も少ない場合は、費用対効果が薄くなる可能性が高まりますが、多数のサービスを高頻度で利用する場合は人件費を大きく削減できます。

導入費用とコストメリットの比較を基本とし、単純にコスト換算できないセキュリティや利便性に自組織がどの程度の価値を見いだすのかがポイントとなるでしょう。

シングルサインオン(SSO)導入のポイント

実際にSSOの導入を検討する際に、どのような観点で検討すればよいのでしょうか。

シングルサインオンに対応させるシステムを洗い出す

SSOでログインを行ないたいシステムを洗い出します。
どの程度の効率化を見込めるかを検討する材料にもなりますが、SSOへの対応状況の確認も重要なポイントです。
SSOはどのようなサービスでも連携できるわけでは無く、対応しているSSOの方式にサービス側が対応していなければなりません。
日常業務の主要サービスが対応しているSSOサービスを選定することが大切です。

工数や負担がどの程度削減されるのかを試算する

利用しているサービスの数やアカウント数、日常的に何回ログイン作業を行なうのかなど、調査可能な範囲は明確にしましょう。
それによりSSO導入にどの程度の効果を期待するのかが明確になり、導入後の効果測定が可能となります。
また、システムやサービスを利用する業務はSSOを前提とした手順で行なうのか、SSOから外れる場合もあるのかなど、具体的に業務手順を検討することができます。

検討が不足している状態でシステムを導入すると、期待した効果を発揮できずコストだけがかさんでしまうケースも考えられます。
導入に向けて十分な検討を行ない、コスト以上の効果を目指しましょう。

シングルサインオン(SSO)の顔認証利用

株式会社イオンファンタジー

株式会社イオンファンタジーでは顔認証シングルサインオンを導入し、セキュリティ強化と利便性向上を同時に実現しました。

これまで社内システムへのログインはID・パスワードによる認証や静脈認証など、システムごとに異なる方法で行っており、複数のパスワードを運用することによるセキュリティ上のリスクや業務非効率が課題となっていました。同一ID・パスワードで複数のシステムにログインできるシングルサインオンの仕組みを、顔認証によって行うことで、課題解決につながっています。

▶︎ 株式会社イオンファンタジーの導入事例はこちら

株式会社エーエルジェイ

株式会社エーエルジェイでは、勤怠管理や、人事評価、プロジェクト・スキル管理など、人材情報を統合・管理する、エンジニア統合管理プラットフォーム「ALJ GHR」を独自開発しており、現在社内で運用と改修を繰り返し、製品の精度を上げています。

社員の貴重なデータを一元で管理するという特性上、セキュリティは万全でなくてはなりません。セキュリティの高いログイン方法として顔認証を導入しました。

▶︎ 株式会社エーエルジェイの導入事例はこちら

費用対効果を見極めた導入を

SSOにより、ほとんどのケースでログイン作業やアカウント管理の負担は軽減されます。
しかし、利用しているシステムやアカウントの個数によっては、劇的な効率化とはならない場合もあるでしょう。

クラウド提供のSSOサービスであれば、比較的利用を停止しても支払う費用は少なく済みます。
ただし、SSOに対応するための工数や運用変更による業務への影響は少なからず発生するため、可能な限り費用対効果を事前に試算してから導入を進めると良いでしょう。

SSOを導入する場合は、それに合わせて強固な認証方法を検討することもできます。
顔認証によるSSOが実現されれば、カメラに顔を向けるだけでログインが完了します。また、オフィスの入退室管理や勤怠管理など社内システムとの連携を見込めることが顔認証の魅力です。

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