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パチンコ店で顔認証を導入する目的とは?店舗の安全性や快適な遊戯を支援する顔認証を解説

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様々な場所で利用されるようになった生体認証ですが、近年では顔認証を採用するパチンコ店が増加しています。

パチンコ店での遊戯は人間と機械によって行なわれるという面もあり、店舗が警戒しなければならないことのひとつに「不正行為」があるでしょう。
本来の遊戯ではない方法で出玉を獲得してしまう行為は、店舗として看過できません。
また、通常の遊戯をする利用者の快適性を高めることも重要な施策のひとつです。

この記事では、パチンコ店における顔認証システムの活用について解説します。

顔認証システムの基礎知識

スマートフォンのユーザー認証や扉の解錠など、様々な場所で顔認証は活用されています。
ロックを解除するという用途が目立つ顔認証ですが、顔認証の機能はそれ以上に幅広く活用することが可能です。

顔認証とは

カメラに顔を向けている人物の顔を検出・分析し、事前に登録されている顔データとの照会を行なうことが顔認証の基本的な動作となります。
これにより、登録された顔データと同一人物であればロックを解除する、という使い方が一般的でしょう。
しかし「人物の顔をシステムが認識・認証する」という特性により、ロック解除以外の用途に応用することができます。

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顔認証の応用

属性分析
カメラに顔を向けた人物の顔を分析することで、性別や年齢を判定することができます。
不特定多数の人物が出入りする店舗などでは、顧客分析に活用することができます。

認証した人物を特定
ICカードや暗証番号での認証は、あくまで「認証した人物がICカードを保持している」「暗証番号を知っている」ことを前提としたシステムです。
そのため、認証を行なった人物が本人であることは保証されません。
顔認証では本人の顔が認証に必須であるため、認証した人物が間違いなくその本人であるとすることができます。

このような顔認証の特性により、パチンコ店ではどのような効果を発揮するのでしょうか。

パチンコ店に顔認証を導入することで期待できる効果

顔認証を導入するパチンコ店は多くありますが、どのような目的で導入するのでしょうか。

不正行為の防止

パチンコ店は、不正行為が発生しないように常に警戒する必要があります。
しかし、数百台のパチンコ台が存在する環境で、従業員が遊技者一人一人の挙動を監視することは、現実的に困難でしょう。

データベースに要注意人物のデータを登録しておくことで、要注意人物が入店した際に従業員へ通知を行ない、警戒を高めることができます。
全ての利用者を監視することは困難であっても、特定の人物に注意を払うことは対応可能な範囲と言えるのではないでしょうか。これにより不正行為を抑止することに繋がります。

年齢確認

パチンコ店は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)により18歳未満の利用が制限されています。
しかし、利用者全員の年齢をチェックするためには工数が掛かり、年齢を満たしている利用者のストレスにもなるでしょう。
顔認証による年齢判定は100%ではありませんが、疑わしい人物を常に検出できることで精度の高い声掛けなどを行えると考えられます。

顧客分析

遊戯をする利用者の顔を分析し、年齢や性別といった属性を判定することができます。
また、個人の識別も行えるため、顧客それぞれにパーソナライズされたサービスの実現に繋がります。

顧客満足度の向上

店舗の会員になっている利用者に対し、会員向けサービスを簡単に使える環境を提供することで満足度の向上を図ることができます。
会員カードを機械に挿入する、従業員に提示するといった方法でサービスを受けるよりも、顔認証システムに顔を向けるだけで会員認証されるのであれば、認証の手間は大きく削減されるでしょう。
利用者は遊戯に集中しやすくなるほか、従業員の工数削減も期待できるのではないでしょうか。

多くの利用者が訪れるパチンコ店は、顧客それぞれを識別できる顔認証システムがマッチした環境と考えられます。

パチンコ店での顔認証活用事例

顔認証を導入したパチンコ店の事例を紹介します。

接客の向上に効果を発揮

多くのパチンコ店舗を全国に展開する企業では、店内に設置した顔認証システムと従業員が着用するインカムを組み合わせることで、接客品質の向上を実現しています。
パチンコ店では、高品質な接客はもちろんですが、遊戯客の不正防止にも力を入れる必要があります。
しかし、数百台のパチンコ台が設置されている店内を従業員の目だけでくまなく監視することは、現実的に困難と言えるでしょう。
また、不正行為をせず通常通りに遊戯している利用客にとっても、従業員から常に監視されていることはストレスとなってしまいます。

顔認証カメラは、従来の監視カメラと同等の防犯性能を有しながら、大多数のお客様を識別し、来店回数のカウントやその方へ向けた接客方法を行なうことを可能とします。
一般的に、お客様に合わせたきめ細かい接客はベテランスタッフしか実施できないことが通常でしょう。
しかし、顔認証システムによりお客様のニーズを共有し、経験の浅いスタッフでもお客様が喜ぶ接客を実施しやすくなることは、店舗にとって大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

顔認証を活用することで、顧客満足度の向上も期待できるのではないでしょうか。

顔認証によるパチンコ店の進化

パチンコ店は遊戯の特性上、要注意人物への対策や顧客ひとりひとりの識別・サービス提供が重要な業種です。
しかし、店舗の利益に直結する不正行為を防ぎつつ、質の高いサービスを提供するためには膨大な工数が必要となり、店舗運営の大きな負担となってしまうことも事実です。

顔認証システムは、人物を認識し、それが誰であるのかを特定できることが大きな強みです。
これにより顧客の属性や立場を検知し、従業員による対応が必要な時だけ通知することができるため、従業員は少ない工数で品質の良い接客を行なうことが可能となります。

利用が拡大し続けている顔認証を、ぜひご検討ください。

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